[橫濱日記]ヨーロッパ旅行で起きたEC 261/2004の遅延補償金請求記録

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最後にやっと任務から解放された感じがします。実際、遅延補償の請求には長い時間がかかりイライラします。一度はネットにいくつか有るEC261遅延補償請求専門の会社を使おうと思ったほどです。ただ、シンガポール航空(SQ)の対応は私のメールを完全に拒絶する感じではなかったので、諦めて請求専門会社に手数料を払うのは悔しくなり根気よく待ち続け、最後に600ユーロを手にすることができました。

この記事は[橫濱日記]歐洲回來的班機延誤求償紀錄EC 261/2004の翻訳、追記記事です。

終於有一種換我解任務的感覺。不過老實說,等待的過程很煎熬,一度很想直接請網路上的求償公司協助,但是沒看到新加坡航空 Singapore A...

EC261/2004の簡単な解説

EC261/2004はEUによる旅客の権利に関する規則です。ここでは搭乗拒否、キャンセル、遅延について旅客が保証される権利を定義しています。補償額はフライトの距離と遅延時間により変わって来ます。EU系の航空会社の場合は全てのフライトが、EU系以外の航空会社のフライトについてはEU圏発のフライトが補償の対象になります。

  • 1500km以下、2時間以上の遅延 = 250 ユーロの補償
  • EU内で1500km以上、EU外への1500km ~ 3500km、3時間以上の遅延 = 400ユーロの補償
  • EU外への3500km 以上のフライト、4時間以上の遅延 = 600ユーロの補償

駐日EU欧州連合代表部のサイトにも詳細が書かれています。

欧州連合(EU)は、市民が交通手段を利用するにあたって大幅遅延、欠航、搭乗拒否などに遭遇した場合、運賃の払い戻し、食事や金銭的補償などを受ける「旅客の権利」を定めている。日本では馴染みのない同規定。法制化に至った背景と実際の仕組み、権利行使の方法などについて解説する。

背包客棧の資料や、PTT、FBのグループ、FB上の誰かの書き込みにはとても感謝しています。似たような状況になった人の参考になればと思います。

読むのが面倒な人は、最後のまとめだけみてください。

バルセロナ空港の機内にて

ゴールデンウィークにスペインとポルトガルへ連れて行ってもらいとても楽しかったです。でもまさかバルセロナからの帰りのフライトがこんなことになるなんて!飛行機の中で機材の点検終了を待っていたところ、エンジンから煙が出ました!それも沢山の煙です!突然「家に帰れるの ?」という感覚に襲われました。最後にはエンジンがかかり飛行機は飛び立ったのですが、十数時間ずっと無事家に帰れないのではないかと心配することになりました。

シンガポールチャンギ空港到着時

シンガポールには2時間ほど遅れて到着しただけでしたが、乗り継ぎ時間が1時間だけし無い羽田行きの飛行機は出発済みでした(シンガポール航空の公式ページで購入したチケットでした)。ご想像の通り飛行機は行ってしまったのです。ゴールデンウィーク期間なので、飛行機にはたくさんの日本人が乗っていて、多くの人が同じような状況になっていました。

SQは新しいフライトの手配をしてくれましたが、そのフライトは翌日の深夜便でした。阿貴は出社できません!悔しい!給料が出ません!SQのカスタマーサポートに問い合わせしましたが、ゴールデンウィーク最後の上に多くのフライトが遅延していたためSFCも役に立たず、他の人たちは私たちより早く日本に帰っていきます。SQのカウンター担当者が言うには、航空券の取り消しをするか言われた通りの飛行機に乗るしか選択肢がないそうです。アップグレードで空いている席に乗ることも他の選択肢も一切ありません!(私たちはスターアライアンスゴールドだったのですが、他の人たちより遅いフライトでさらに深夜便となった理由がわかりますか? 荷物の優先タグのついていないエコノミーに乗っていた前に座っていた人に聞いたところ、私たちより早い便で日本に帰れると聞きました。)

シンガポール航空の遅延対応

最後にSQは私たちの荷物を受け取れるようにして、ホテルとしてFour Points by Sheratonを手配してくれました。他の同じ便で遅れた人たちも同じホテルに案内されていましたが、ビジネスクラスの人たちは見かけませんでした。ホテルへのタクシーと食事代は全てSQが負担してくれました。ホテル内のeateryビュッフェで昼食、夕食、朝食、もう一度昼食と食べた後にタクシーで空港に戻ったのです。ホテルではhandy phoneというスマホを使うことができ、シンガポール、日本に無料で電話をかけることができました。台湾へ電話をかけたかったのですが台湾には無料で電話をかけることはできません。なのでシンガポールのSQカスタマーサポートにひたすら電話しました。結果はやはりフライトを取り消しするか夜遅くの便で帰るかという失望する内容でした。

ところで、SQのカスタマーサポート電話は使う言語を英語か中国語から選ぶことができます。初めに中国語を選び顧客調査不要を選んだところ、すごく待たされました。しかし、中国語を選んで顧客調査有りにしたところすぐに電話がつながりました。ただし、中国語を選んだのに英語しか通じません。カスタマーサポートの言語で英語を選んだ場合にもすぐ電話は通じました。

何もできないのでひたすらシンガポールでは眠って、33時間後のフライトを待つことにしました。

再びチャンギ空港でシンガポール航空の職員と

チャンギ空港に戻った時、カウンターの係員に深夜に羽田人たどり着いた場合、家まで帰れるように連絡をお願いしました。シンガポール航空の職員は羽田へ連絡を取っていると言ってくれました。結果として、羽田にたどり着いたらそんな連絡は全くされておらず、私たちの話を聞いてくれる人はいませんでした。一人の中国語ができるANAの熱心な係員の人がSQの担当者を探してくれて、家までのタクシーを手配してくれました。ただしタクシー代は3万円まで(2名だったので一人3万円なのか、一人1.5万円なのかはわかりません)です。3万円以内で辿り着ける場所だったのでよかったのですが、もし成田だったら泣くことになってでしょう。SQがくれたのはタクシー券で、後から申請することなくこれを運転手に渡せば全て支払いが終了するので便利です。

EC261/2004の申請開始

飛行機が遅れまくって疲れ死ぬかと思ったので、悔しくなってきました!十数年前にタイ航空に乗って、問題があった際には補償金を支払ってもらいました。SQがこのまま終わらせるとは信じられません。私はひたすらネットを調べ、最後にEC261/2004の情報にたどり着きました。ネットの皆さんありがとう。ところで、シンガポールのSQにメールを書いたのですが、今の住所が日本なので全て日本に転送されてしまいました。なので日本のSQ担当者とメールのやり取りをすることになり、シンガポールのSQ担当者は全く私のことを取り合ってくれません。しかし日本のSQ担当者は中国語がわからず日本語か英語しか使うことができません。

SQは直ぐに回答してくれないのでスペイン政府に連絡

メールで苦情を申し立てたのですが、日本のSQ担当者は取り合ってくれませんでした。そこで、私は直接EC261/2004による補償を要求しました。しかし日本のSQは調査中であるとの回答をした後、なんの返信もないまま数日たちましたが、まだ調査中という回答しかしてきません。この時一度は諦めて請求専門会社に費用を払って依頼しようかと思いました。でも諦められないのでFBにあるSQカスタマーサポートに連絡をしてみました(中国語を使用できますが、返信は英語になります)。

初めは10日間待ってくださいとの事だったので10日間待ちました。でも日本のSQはまだスペインとシンガポールのSQに連絡している最中で結果が出てないと言います。もうダメかと思った時、スペインのAESAに書いたメールの返事が来ました。

AESAが言うには、もし一ヶ月以内に航空会社から回答がない場合はAESAに訴えることが出来るとのことでした。なので、再びFB上のSQカスタマーサポートに問い合わせたところ、何時もと同じように「処理します」と言われたので、スペインのAESAからメールを貰っていて一ヶ月がすぎたので訴えることができると伝えました。FBのSQカスタマーサポートは急いで対応するので3日間待ってくださいと言ってきました。

結果、本当に3日後に日本のSQ担当者から補償金の支払い通知が来ました。ただし、住所や振込口座を郵送しなければならないので、その書類の到着を待ちました。書類は住所や振込口座を書くだけで、そのほかにチケットの控え等は不要でした。書類の返送後さらに2週間ほど待ったところで振込口座に所定の金額が振り込まれていました。ただし、SQは補償を決めた日付の為替レートは少し悪かったです。ほぼ600ユーロ手に入れることができました。よかった。

ネットで見つけた資料は、数年前にイギリスでSQは補償を行わなかったと言う記事だけで、ここ数年ではSQの補償に関する記事は支払われた/支払われなかったに関わらず見つけることができませんでした。ある航空会社は素早く支払い、またある航空会社は支払いたくないと言う内容は見かけたのですが、SQに関しては全くないのです。いろいろ探してみたところ、あるFB上の人が600ユーロに満たない金額で補償を受けたと書いていました。誰かが補償を受けたと言うことは自分も補償を受けられるだろうと考え待ち続けました。

まとめ

SQのバルセロナからシンガポール経由東京羽田の便に乗りました。フライトはシンガポールに2時間遅れで到着しましたが、羽田への便へ乗り継ぐことができなかった結果、羽田に33時間遅れで到着することになりました。

SQが提供してくれたもの

  1. チャンギ空港とホテルの往復タクシー
  2. シンガポールでのホテル、飲食(ホテル内で4食。午後のフライトで出発する時までホテルにいられました)
  3. 深夜に羽田到着後のタクシー
  4. 最重要 、補償決定時の為替レートで600ユーロ(口座振込)

600ユーロを得られる代わりに受け入れたもの

  1. 出社しなかったので1日分の給料。さらに上司からの冷たい視線
  2. 本来は休み最後の昼便で、チケットは安くなかった!でもSQが割り当てたのは休み明けの深夜便、チケットの価格差と座席位置が選べなかった
  3. 真夜中に帰ってきたので3時間だけ寝て出社(阿貴ご苦労様)
  4. シンガポールでSQカスタマーサポートに連絡したけど何も良い結果が得られず疲れた
  5. 帰国後もSQとひたすら連絡をとり、二ヶ月くらいしてやっと補償を受け取ったが本当に疲れた

SQへのEC261/2004請求メール

簡単に以下の資料だけ書きました:

  1. 予約番号
  2. 搭乗者指名
  3. 本来乗るはずだった飛行機の情報(便名、日付、出発地、到着地)
  4. 実際に乗った飛行機の情報(上記と同様)

と一緒に、ネット上で見つけた以下の文をつけました。

The judgment of the Court of Justice of the European Union in Tui & others v CAA confirmed the applicability of compensation for the delay as set out in the Sturgeon case. As such, I am seeking compensation under EC Regulation 261/2004 for this delayed flight.

でもこの文には14日内に返信をもらえるようお願いすると良いと書いてありました。結局何日間待つのがよいのかよくわかりません。

The Spanish Aviation Safety and Security Agency (AESA) の返信

多くの訴え方がネットには出ています。ただし、まずはじめに航空会社に直接メールを書く必要があります。AESAが準備している補償請求の雛形は以下のURLからダウンロードできます。

https://www.seguridadaerea.gob.es/media/4411670/aesa_formulario_reclamacion_cia3.pdf

もし一ヶ月経っても航空会社から返信がない場合に限って、AESAに直接訴えることができます。ただし、私はこのフォームを使用することなく、SQにAESAに訴える準備があることを伝えただけです。

https://sede.seguridadaerea.gob.es/SAU_Pasajeros/Paginas/Inicio.aspx

終わりに

SQからの最後の返信を読んで、スペインのAESAに訴えるのはやめました。待つ事二ヶ月あまり、ついに!終わりました!でも、その前にメールで申し立てた振替便の時間や羽田空港での連絡不備に関する苦情は解決することはありませんでした。お金を受け取ったんだからそれでおしまい。という感じです。

もしみなさんが同じような問題に出会った時、自分の権利を忘れないようにしてください!多くの人がネット上で補償の条件について書いています。私は間違ったことを書いて誤解を招かないように、控えめに書いてみました。

私たちの経験したことは以上です。